マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」
出典:https://www.marius-fabre.com/

フランスの老舗石けんメーカー「MARIUS FABRE(マリウスファーブル)」。

マリウスファーブル社は、100年以上も伝統的な釜炊き製法で、マルセイユ石けんを作り続けている会社です。

マルセイユ石けんといえば、オリーブオイルを72%配合した保湿力の高い石けん。天然成分のみを使用した人の体にも、環境にもやさしい石けんでもあります。

今回初めてマリウスファーブル社のマルセイユ石けんを使ってみたのですが、さすが老舗!という素晴らしい使い心地でしたので、ご紹介したいと思います。

本物のマルセイユ石けんとは?

 

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」
出典:https://www.marius-fabre.com/

17世紀、フランスのマルセイユ地方で石けん産業が盛んになり、そこで作られる石けんをマルセイユ石けんと呼んでいたようです。

しかしながら、産業の発展と共に、合成添加物や動物油脂を原料とする粗悪な石けんも出回るようになったため、当時の王様(ルイ14世)が、マルセイユ石けんの品質を守るために、オリーブオイルを使用すること、夏季の製造禁止、などの厳しい規則を作りました。

その流れを引き継ぎ、伝統製法の保護活動しているのが、マルセイユ石鹸職業連合UPSM( l’Union des Professionnels du Savon de Marseille)で、マリウスファーブル社は、そのUPSMの認定を取得している数少ないメーカーの一つです。

●UPSMが定めるマルセイユ石けんの条件

・フランスのマルセイユ地方で製造されていること
・大釜を使った釜炊きけん化法で製造されていること
・オイル総量の72%をオリーブオイルを使用すること
(マルセイユ石けんの72の刻印はここから来ています)
・防腐剤、着色料を使用しないこと
・動物油脂を使用しないこと

これらの基準を満たしたマルセイユ石けんを見分ける方法は「刻印」。

石けんによってデザインの違いはありますが、「SAVON DE MARSEILLE」というスタンプが押されています。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

マリウスファーブル社の伝統的な釜炊き製法

マリウスファーブル社では、伝統的な「釜炊き製法」で石けんを作っています。
この工程では14日間でマルセイユ石けんが出来上がります。

1.鹸化
植物油と苛性ソーダを大きな釜に入れ、加熱します。苛性ソーダとの化学反応で、油が徐々に石鹸ペーストになります。この化学反応を「鹸化」といいます。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」
出典:https://www.marius-fabre.com/

2.すすぎ洗い
ペースト状の石けんを塩水で数回すすぎ、残った苛性ソーダを除去します。

3.加熱
ペースト状の石けんを100℃で10日間加熱します。

4.不純物の除去
ペースト状の石けんを綺麗な水で数回すすぎ、すべての不純物を除去します。

5.型入れ
高温(50~70度)の石鹸ペーストを床一面の型に注ぎ込みます。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」
出典:https://www.marius-fabre.com/

6.乾燥
石けんを2日間乾燥させます。

7.カット
石けんが乾燥したら、カットします。

8.刻印
マルセイユ石けんの刻印を押して完成です。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」
出典:https://www.marius-fabre.com/

マリウスファーブル社のマルセイユ石けんを使ってみました

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

使ってみたのは、ベーシックなオリーブマルセイユ石けんと、ローズの香りのマルセイユ石けん。

まずはオリーブマルセイユ石けんから。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

外側の包装をあけると、内側にもビニールの包装紙が。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

緑のシールにはこう書かれています。

100% Vegetable Soap
Ingredients: copra, palm and olive oil
SAVON de Marseille
Marius Fabre, depuis 1900
No fragrance, No colorant
Use just as it is m or in pieces.
Made in France

100%植物油の石けん
材料:ココナッツオイル、パームオイル、オリーブオイル
マルセイユ石けん
マリウスファーブル since 1900
無香料、無着色
そのまま、あるいはカットしてお使いください。
フランス製

外側の包装紙には「成分:石ケン素地」としか書いてないので、材料が分かりませんでしたが、ココナッツオイルとパームオイルとオリーブオイルが入っているようです。

さらにあけてみると。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

きれいなオリーブ色の石けんが出てきました。
手のひらから少しはみ出すくらいの大きさで、使いごたえがありそうです。

香りは無香料。粘土のような少し独特の香りです。
私は嫌いではないけれど、好き嫌いは分かれそうな感じです。

実際に使ってみると、泡立ちがとてもよくて感動しました。
なめらかな生クリームのような泡で、持続性もとてもよく、モコモコの泡に包まれて体を洗ってると、とても幸せな気分になります。

100年以上も愛され続けている石けんだけあって、さすがの使い心地だな~と思いました。

続いてこちらは、ワイルドローズの香りの石けん。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

白いです。

こちらも、成分に「石けん素地」としか書かれてなくて、何が入っているか分かりません。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

メーカー公式サイトを調べてみたら出てましたよ。

Shea butter toilet soap, wild rose fragrance
(シアバター化粧石けん ワイルドローズの香り)

Ingredients (INCI) : Sodium palmate, Aqua, Sodium palmkernelate, Parfum, Butyrospermum parkii, Sodium chloride, sodium hydroxyde, palmkernel acid, glycerin, Tetrasodium Etidronate, Citronellol, Geraniol, Hydroxycitronellal.

成分:パルミチン酸ソーダ、水、パーム核酸ナトリウム、香料、シア脂、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、パーム核酸、グリセリン、エチドロネート酸塩、シトロネロール、ゲラニオール、ヒドロキシシトロネラル

パームオイルとシアバターがベースの石けんのようです。
シトロネロール、ゲラニオール、ヒドロキシシトロネラルは香料ですね。ローズの香りを出すのによく使われています。

マリウスファーブル社のマルセイユ石けん「サボンドマルセイユ」

使用感はサッパリ。
カサカサはしないけど、けっこう皮脂をもってかれる感じです。
香りは強めで、肌にしっかり残ります。

イメージとしては、高級ホテルのアメニティにありそうな感じの石けん。
香りが人工的なのもあって、わたしは少し苦手です。。

使い心地は悪くはないけれど、オリーブの石けんの方が天然な感じ、かつ、しっとり潤って好きです。

ところで、このマリウスファーブル社のサイト、アンティーク調でステキなんですよ~!古きよきフランスって感じです。

石けんのパッケージも素敵だし、日本でもこのパッケージで売ってたらいいのに、なんて思っちゃいました。

マリウスファーブル社の公式サイト(英語)
https://www.marius-fabre.com/en/


サボン ド マルセイユ オリーブ 100g

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